【Title】: 天空のシンフォニア2 | 【ブランド】: カクテルソフト | ||||||||||||||||||||
【ゲームタイプ】:育成SLG+ADV | 【発売】: 2006年07月28日 | ||||||||||||||||||||
【属性】:ツンデレ、 妹系 | 【種別】:感動系、 燃え系、 萌え系 | ||||||||||||||||||||
【スタッフ】
|
【ムービー等】 メーカーサイト(カクテルソフト)から OPデモムービー、システムデモムービー、 主題歌などがDL可能。体験版はナシ ※8/4 修正ファイル v1.01を公開 【関連】 ・【Amazon】天空のシンフォニア2 通常版 ・【Amazon】その他カクテルソフトのゲーム ・天空のシンフォニア2 攻略 |
||||||||||||||||||||
【Gamer's Square月別人気・不人気投票データ】 | |||||||||||||||||||||
【人気投票率】: 18票/4.7%(06/07投票結果) | 【地雷投票率】: 4票/5.2%(06/07投票結果) |
【レビュー】 | 【執筆】: 裏月さん | ||
【ストーリー概要 | |||
主人公の妹ミルフィは自らを犠牲に、世界を破滅へと導く魔神・ディアボロスを再封印した。彼女を救う手段は、もう一度ディアボロスの封印を解き、再び別の封印を施すこと。主人公はそのわずかな可能性にかけて、古代王国発祥の地〜錬金術と龍の大陸・アルトリオ〜へと向かうのであった。 (パッケージ裏より抜粋) |
|||
【シナリオ】 | 【評価】: 85 点 | ||
記のように、今作は前作〈天空のシンフォニア〉の完全な続き物になっています。前作をプレイしていなくても楽しめるような配慮はしてありますが、やはり伏線などに気がつきにくいかも。 シナリオ全体はボリュームもあり、起伏もしっかりしていて好感触。燃えが完備されていて、戦闘でも熱くなれるでしょう。ギャグにもキレがあり、久々に笑わせてもらいました。心理描写もしっかりしています。 しかし、最後の盛り上がりがやや長く続きすぎ。怒濤の連続戦闘や危機の連続など、「もうすぐ終わりか?」と思わせておいてからが伸びすぎな感があります。この辺り、切るところは切って欲しかったかと。冗長はプレイヤーを疲れさせるだけです。盛り上がりを持続させるために、やや無理な造りも見受けられました。 また、登場人物が多いせいか、ヒロインの人物像の作り方が弱い部分もあります。良い素材を使っているのに、それを活かしきれていないのは勿体ない。メインヒロインはしっかり出来ていたので、他のヒロインもそれに準じるレベルが欲しかったものです。ハーレム的なノリが多いことも、ヒロインが主張できない一因でしょう。 |
|||
【システム】 | 【評価】: 70 点 | ||
相変わらず、声は戦闘のみ。ADVパートには声が入っていません。今度こそはと期待していただけに、ちと残念。 セーブ箇所は100。インターフェースは前作よりも大分使いやすくなっており、標準的なADV並みのレベルは満たしています。セーブにコメントの付与も可能になり、ADVとしてみれば使い勝手は向上しました。 しかし、育成パートや戦闘パートで追加要素が色々増えたせいか、システム面がそれに追いつけていないような印象も受けました。装備品の確認がADVパートではできなかったり、合成素材、能力上昇系アイテムの残数確認も不可能だったりと、戦闘も含めた全体として評価すると少々難点が残りました。 スキップは速度があまり速くなく、減点対象。複数回プレイを前提としている作品だけに、これは痛い失点です。エフェクトカットもあまり有効に機能していないので、既読部分で退屈になることもしばしば。戦闘スキップ的なものはあり、それは高評価。 ディスクレス起動は不可能。バックグラウンドの起動も不可能。 システム(設定、機能) : Hシーン回想、 CG回想、 エフェクトカット・調整、 メッセージ速度調整、 未読スキップ |
|||
【グラフィック】 | 【評価】: 85 点 | ||
塗りは柔らかく、暖かく。前作同様のクオリティで、高レベルを維持していました。キャラクターは全般的にやや幼い感じを受けますが、許容範囲内でしょう。立ち絵の差分も多く、くるくる表情が変わるのは見ていて楽しいです。背景は前回の絵本的な雰囲気を残したまま、レベルが上がっているように見えました。 イベント絵は差分を含めずに86枚。育成SLGとしては多い方かもしれません。 反面、戦闘中のエフェクトなどに関しては、もう一工夫が必要かなと。魔法を使用したチップキャラがアップになるので、必然的にドットの粗さが目立ちます。この点では、前作の方が良かった気も。ただ、エフェクト自体は進化していました。動きも滑らかで、見ていて自然な印象を受けるものです。 |
|||
【サウンド】 | 【評価】: 85 点 | ||
OPは元気な雰囲気で、勢いよく。ゲーム全体の印象を象徴するものとしては、間違っていません。これからのドタバタな日常をうまく予感させてくれるでしょう。EDはかなりテンションの高い曲ですが、エンディングそのものが結構、賑やかだったりするので、まあ問題なし。 BGMに関してはおまけ項目で前作の曲なんかも収録されていて、お得感が漂います。シリアスな曲や勢いのあるものも多く、高水準なものでした。曲数はOP、ED含めて41曲。 |
|||
【実用関係】 | 【評価】: 85 点 | ||
基本的に純愛で、イタズラ程度のものが中途に出てくる感じです。キャラ別では、平均2回。Hシーン中に選択肢もあり、3回あるキャラもいたり、サブキャラともできたりと、声が入っていないながらも回数は多め。 描写はやや濃いです。長さも普通かそれ以上で、純愛系にしては頑張っている方でしょう。かなり濃いHをしているキャラもおり、実用度はあなどれなかったりします。 伏せ字あり。ピー音なし。だって音声入ってないし。 前作に懲りずに、またもや貧乳率50%越え。 えち関係 : フェラ、アナル、ラブラブ |
|||
【総評】 | 【評価】: 85 点 | ||
お手軽に育成+戦闘+ADVを楽しみたい人にお勧め。 キャラクターは可愛らしく、サブキャラも良い味を出しているのでシナリオ面でも文句はありません。ADVとして見ても、充分楽しめるでしょう。主人公の信念がはっきりしているので、個人的にはそれだけでも高評価です。 しかし、ハーレムっぽい展開が多い事で今作ヒロインの主張を殺してしまっているのは残念です。最後の方は前作ヒロインが置き去りをくらっている感もありますし、一工夫が欲しいところでした。 複数回プレイを前提としていますが、最初に前作のエンディングヒロインを選ぶ選択があり、それによって以降のイベントや会話なども変わってきますので、だれることなく進むことができます。ここの作り込みは鬼のように凄まじく、カクテルソフトの開発姿勢が垣間見えます。魔法習得や成長後の戦闘特性なども自由度が高く、何度も遊べるソフトです。 ただ、戦闘難易度が低いので、戦術系のSLGが得意な人にはやや物足りないでしょう。また、追加要素が増えた分だけシステム面にも負担がかかり、戦闘では使いづらさが際だってしまいます。操作方法が説明不足であることも否めませんでした。 総合評価としては、良作です。随所に改善の余地はあるものの、充分に楽しめるでしょう。個人的には、思ったよりも複数回プレイが苦にならず、予想外に長く遊べた、と結論しておきます。 最後に、少しネタバレを。 <以下ネタばれ>※反転させています。ネタばれを読む場合は<以下ネタばれ>から<ここまで>を選択してください ションマオのキャラクターは掴みづらかったものがあります。あの態度でいきなり「お姉ちゃま」とかいう言葉遣いをされても。精神年齢がどの程度なのかが計りづらい人でした。 それと、主人公死にすぎです。一回は良いとして、もう一度ビフレストのいる空間へ行くのはちょっと興冷めです。正確には死んでいないとしても、テンションが落ちます。 ボスも多いので、なんか迫力不足な感じが。ディアボロス・アルファは見た目がちょっとしょぼかった……インフィニティにしても、どこかありがちな印象が強かったように思います。結局、本物のアスカロンとは戦闘パートで戦えなかったし。 ちなみに、私はディアボロス・インフィニティのHPを一撃で半分ほど削りました(笑) <ここまで> |
|||
【その他】 | |||
初回特典はドラマCDですが、戦闘パートにしか声が入っていない作品でこんなものをつけられても、正直困ります。CVも、あまりキャラクターに合っていない人がおり、ドラマCDとしては成功していない感じを受けました。 戦闘面は装備品という新要素が追加され、戦術の幅が増加。合体攻撃やスキルといった特殊攻撃もあり、周回を重ねても単調にはなりません。しかし戦闘難易度が下がったので、戦術の必要性も同時に下がっていたりします。力押しで進んでもどうにかなり、下手をすると、ラスボスに攻撃をさせずに勝つことも可能なので、難易度調整くらいはつけても良かったのではないでしょうか。 育成面では、授業の合間に入るイベントがなくなっています。育成の合間の楽しみがなくなったかわりにシナリオの整合性は上昇したので、これは個人の好みの問題ですね。一日五時間の授業内容を個別に決め、能力の上昇をはかるカタチを取っています。能力の伸び率の幅が広いので、防御型や攻撃型など、自分で特徴を持たせて育てられるのは嬉しい配慮です。 |