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 【Title】: こんな娘がいたら僕はもう…!!  【ブランド】: あかべぇそふとつぅ
 【ゲームタイプ】:ADV  【発売】: 2006年09月29日
 【属性】:ツンデレ、姉系、妹系、同級生、幼馴染  【種別】:感動系、 萌え系

【スタッフ】
原画・キャラクターデザイン :  有葉
シナリオ :  衣笠彰梧
ムービー :  神月社


【ムービー等】
メーカーサイト(あかべぇそふとつぅ)から
デモムービー、体験版、壁紙がDL可能。

※修正パッチが公開されています

【参考】こんな娘がいたら僕はもう…!! 攻略


【キャスト】
三瀬 綾菜(みつせ あやな) :  安玖深 音
小松 あすか(こまつ あすか) :  夏野こおり
神無月 真帆(かんなづき まほ) :  金田まひる
鈴原 志乃(すずはら しの) :  柚木サチ
下柳 沙希(しもやなぎ さき) :  北都 南
大音 渚 (おおね なぎさ) :  紫華すみれ

【関連】

【Amazon】こんな娘がいたら僕はもう…!! 通常版
【Amazon】”あかべぇそふとつぅ”で検索

 【Gamer's Square月別人気・不人気投票データ】
 【人気投票率】: 176票/32.3%(06/09投票結果)  【地雷投票率】: 11票/6.2%(06/09投票結果)



 【レビュー】  【執筆】: 裏月さん
 【シナリオ】  【評価】:      75         点

私立里見ヶ丘学園に通う黒澤透は、一年前に起こしたある事件以来、無気力な生活を送っていた。
そんな日常に、ある日変化が訪れることになる。日差しの照りつける真夏、透は一匹の不思議な猫と出会う。
猫はこの街の守り神だと名乗った上で、自分が弱っていることを告げた。
回復のためには人間たちの愛情が必要だと言い、その力を溜める協力をして欲しいと頼み込まれてしまう。
その日から、猫の力をきっかけに、本来仲良くなるはずのなかった少女たちと、透は心を通わせていく。
やがて猫の力が消えたとき、透と少女たちの関係はどうなっていくのだろうか?
〈以上、HPより抜粋〉

共通部分がほとんどないので、ボリュームは多いです。初っ端のプロローグからほぼ個別とも言えるシナリオ構成になっているので、ヒロインへの感情移入は比較的容易にできるでしょう。隠しキャラもおり、全体として見た場合の総量は文句なしとなっています。

個別シナリオについてですが、これはルートによって質が相当に異なりました。どんどんプレイヤーが置き去りにされるものもあり、標準以上の出来を誇っているものもあり。そこは、全てのルートを上のレベルで統一して欲しかったところでした。

また、告白後は他のヒロインとの繋がりが薄くなり、視界が狭くなるように思えます。元々、キャラクター間の関係が細いのがそもそもの元凶なわけですが、もっと世界を広く使えば、起伏や個別のボリュームを持たせることができたのではと残念です。

〈以下、ごく微量のネタバレ〉※反転しています
細かいことですが掘り下げてしまうと、主人公周りの設定は疑問が。一人暮らしをしている理由も弱く、冒頭で伏線気味に張ってある母親との確執も、それほど深刻ではなし。さらに、やや乱暴に言ってしまえば、ススムは存在しなくてもストーリー上で問題がなかったような。
〈バレ終わり〉

 【システム】  【評価】:      90         点

システム周りは、ほぼ完璧に環境が整えられています。キー設定や速度調整なども細かくカスタムできるので、ここに関しては何も言うことはありません。

ただ、クイックセーブ&クイックロードで上書き確認が出るのは多少、気になりました。セーブの度にいちいち確認しているので、クイックの意味が薄れている感じです。ここもコンフィグで調整できれば、なお良かったと思います。

ディスクレス起動可能。バックグラウンドでの動作も可能。

システム関係(機能):

Hシーン回想、 CG回想、 ボイスカット・個別調整、 エフェクトカット・調整、 メッセージ速度調整、 未読スキップ

 【グラフィック】  【評価】:      70         点

CG枚数は差分を含めずに107枚。表情差分などが多いので、実際に目にする数はもっとあります。
しかしプレイ中は、全体としてCGの数が控えめに感じました。恐らくその理由は、印象に残る場面でCGを用いないことが原因でしょう。エンディングに専用CGがなかったり、あってもいまひとつ「終わりか」という感じを受けないものが使われていたりと、本当に欲しい場面でCGがない場合が多く思いました。まあ、CGの半数以上がHシ−ン用だということもあるのでしょうが……。

立ち絵は豊富で、こちらはさすがに場面によって効果的に使われていました。メッセージウインドウにも表情が出るので、文章と共に表情を追いやすいですし。

 【サウンド】  【評価】:      70         点

OPは勢いがあって良い。動きもあるので、見ていて楽しめます。しかし、EDは音楽のみで、いまひとつ物足りない感があります。挿れる場所もどこか間違っているのでは……。

BGMは数はそれなりに多いものの、似たような感じの曲が多いために、ゲーム中ではそれほどの数があると感じることはできませんでした。また、単調な曲もやや見受けられ、ゲームの盛り上げ役としてはいまひとつ。

 【実用関係】  【評価】:      80         点

「いっぱいあります」
とにかく、この一言に尽きると思われます。純愛系のはずなのに総シーン数34…並の実用系を凌駕する勢いです。しかも尺もそこそこ長いため、量としてもかなりのものに。人によっては、プレイ時間の相当な部分をHシーンが占めているように感じるでしょう。

しかし、その量に反して質としては今一歩。他キャラで似たようなシチュエーションを使い回すのは、さすがにいただけません。そこまでするのならば、シーン総数を減らした方が物語進行上のテンポを妨げずに済んだでしょう。
さらに言うと、伏せ字の箇所が毎回ずれているのは個人的に好きではありません。

えち関係 :ハーレム、 ふ○ら、 あ○る、 らぶらぶ

 【総評】  【評価】:      75         点

買って損をした、とは思わないものの、どこか不完全燃焼気味な作品でした。
キャラ立てが優れていてサブキャラも良い味を出しているのに、シナリオ面でそれが生かしきれていません。最初の伏線や人物像がなまじ力強いだけに、後々で期待はずれな印象を持ちがちになることでしょう。登場人物数が多いので総プレイ時間は大きくなりますが、個別で考えるとやや短めなのも失点。演出も物語を補うには至っておらず、全体的に力不足な感が否めませんでした。

また、この作品の特徴として、H方面に力を入れているということがあります。条件取得後にハーレムエンドまで見られるというH重視の姿勢が窺えますが、この手のゲームにエロを求める人はそう多くないのでは。むしろHシーンの多さがストーリー進行の妨げになり、テンポを乱していたように思います。必然性のない、物語上の流れから見て不自然な場面もいくつか見受けられ、ちょっと方向性を間違えた感が否めません。そこに使う力があるのなら、渚ルートを強化してくれと。

結論。キャラクターは非常に魅力的なので、キャラ萌えができるのならばOKでしょう。絵買いでも損はしない作品だと思いますが、それ以上のものを求めてはいけません。萌えとエロを同時に求める人にお勧めです。



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